岩石薄片の顕微鏡写真集

 


火成岩

花崗岩類  斑れい岩類  玄武岩  安山岩  流紋岩 

超苦鉄質岩類

火成岩に出現する特殊な鉱物(ケルスート閃石,ジルコノライトなど)


火山砕屑岩類

火山砕屑岩類(流紋岩質結晶凝灰岩,溶結凝灰岩,ハイアロクラスタイト)


変成岩

泥質片麻岩  泥質片岩  角閃岩類  緑色片岩類  青色片岩  石英片岩

変成岩に出現する特殊な鉱物(斧石,クロリトイド,十字石,ローソン石,ヒスイ輝石,サフィリン,コランダム など)


大面積の薄片写真撮影法


顕微鏡写真の撮影上のポイント

カメラと薄片をセットし,撮影位置が決まった後は以下の手順で行う

1.光源の色温度調節:輝度調節つまみの近くにPhotoボタンがあるので,これを押す.スライダックスによる調整つまみでPマークがある時はこの位置にセットする.(光源として使用されている白熱電球の光の色は,黒体輻射のスペクトル分布則に従うので,暗くすると赤い色に,明るくすると青い色に偏る.この事を逆に利用して,色合いを調節することもできる)

2.ピントの調節:ピントの調節は,絞りを解放した状態で行う.(絞りを絞った状態では,被写界深度が深くなり,ズレていても肉眼ではピントが合っているように見えてしまう).先ず,接眼レンズの十字線にピントが合うように,レンズの外枠を回して調整する.この状態で薄片にピントが合うようにステージを上下させる.十字線と薄片の両方にピントが合った状態でカメラにもピントが合うようになっている.

3.絞りの調節:視野の周辺減光が現れないよう注意しながら,目的に応じて最適な絞りにセットする.一般に,オープンポーラで撮影する時は絞りを出来るだけ絞ると良い.クロスポーラ下では絞りの効果は無視できる.

4.露出時間:露出時間は,普通は自動露光にまかせて問題ない.しかし,クロスポーラ下で明るい干渉色となっている部分の面積率が小さい場合には,この部分が露出オーバーとなって,その色が正しく表現されない.この部分の色を正しく写したい場合には,露出時間のマイナス補正を行う.

もっときれいに撮りたい:

ピントは合っているのに,メリハリのない平板な像になっている:低倍率の写真では,ある程度しかたない事.周辺減光が現れないぎりぎりまで絞りを絞る.

ピントは合っているのに,モヤがかかったような白けた像になっている:高倍率の写真で,絞りを絞りすぎると露出時間が極端に長くなる.この時,部屋の明かりで照らされた薄片の表面での乱反射も同時に写し込まれ,シラケの原因になる.部屋を暗くするか,絞りを開けて撮影すると良い.対物レンズの周りを覆うのも効果的.

オープンポーラでも結晶の縁や劈開線に変な色がついて写っている:高倍率の撮影では,光学系の色収差が強く出る場合がある.屈折率分散のために色によってピントの位置が異なる.これが色収差と呼ばれるもの.色収差を出来るだけ減らすために様々な光学系が開発されてきたが,完全なものは実現されていない.ピント位置を少しずつ変えて撮影し,色収差の目立たないポイントを探す.


大面積の薄片写真の撮影法

一般の顕微鏡を用いて1cm角 以上の面積の撮影は不可能だが,これを超える面積の薄片写真を撮るには2通りの方法がある.

第一の方法は,一般のカメラの接写機能を利用するもの.最近のカメラ,特にデジカメにはかなりの接写能力を有するものがある.この場合,光源として一般のランプなどの散乱光を用いるとオープンポーラでの撮影では画像にメリハリのない平板なものとなってしまう.顕微鏡室には,大型化石の薄片を撮影するための,巨大コンデンサーレンズを備えた光源装置(地史講座所有)があるのでこれを利用する.クロスポーラーで撮るには偏光フィルムに挟む.カメラ一般についてのある程度の知識が必用.そこまで教える余裕はない.

斑れい岩の薄片全面のクロスポーラー接写像

もっと寄ることも,さらに広範囲を撮す事も可能

第二の方法は,フィルムスキャナーや透過光源付のイメージスキャナーを用いるもの.フィルムスキャナーではスライドの代わりに薄片をセットする.透過光源付のイメージスキャナーでは,さらに大面積の像が取得できる.偏光フィルムに挟むことでクロスポーラでの画像取得も簡単.ただし,光源が蛍光灯のような輝線スペクトルを含むものでは,連続スペクトルによる基準干渉色とは若干異なった干渉色になるので注意を要する.解像度は600dpi以上にする.

同じ薄片をイメージスキャナーで撮った画像

干渉色の青味が勝っているので,Photoshopなどで加工する必用あり